ICLの良い点悪い点│眼内コンタクトレンズのメリットとデメリットを解説

ICLとは

ICLは、眼内レンズを使用して視力を矯正する方法です。手術の際に、レンズを眼球の虹彩（虹彩と角膜の間）に挿入します。このレンズは、角膜の形状を変えずに近視、遠視、乱視などの視力問題を矯正します。

ICLの良い点（メリット）

ICL手術の良い点としましては、眼球への侵襲性の低さと、術後成績の良さにあります。
ここではそれぞれについて詳しく解説していきます。

元の状態に戻すことが出来る

ICLは眼内にレンズを挿入するだけの手術になりますので、万が一、手術の結果に不満が生じた場合は、レンズを取り出すことで元の目の状態に戻せる、言わば可逆性のある手術になります。
とはいえ、ICLは手術の精度や術後の満足度が非常に高いため、実際に術後にレンズを取り出してほしいという要望を受けることは滅多になく、ほとんどの症例で満足のいく結果が得られます。

長期的に良好な視力を維持

レーシックのように術後に近視の戻り（リバウンド）が発生するということはありません。
患者さんの近視が自然に進行する部分については完全に阻止することはできませんので、絶対に視力が落ちない、というわけではありませんが、術後長期の視力の安定性についてもかなり優れています。

ICLの悪い点（デメリット）

レーシックは眼表面の手術になりますので、合併症も眼表面にしか起こりませんが、ICLは眼内の手術になりますので、レーシックとは異なった眼内の合併症が起こり得ます。そのため、普段から眼内の手術や治療も行っている施設で手術を受けることが推奨されています。ここではそれらのデメリットについて詳しく解説します。

費用が高い

レーシックと違いレンズを使用しますので、そのコストの分だけレーシックよりも高額になりがちです。
また公的保険適用外で自費診療となるため基本的に全額自己負担になります。

ICL（眼内コンタクトレンズ）の費用や相場│費用を安く抑えるコツは？

夜間の光が滲んだり眩しく感じることがある

ハロ・グレアといい、夜間に光がハレーションして見える現象は比較的多くの患者さんが実感する症状の一つです。この現象は、暗いところで瞳孔が広がると、眼内への入射光がレンズのエッジにかかるために起こるとされています。ほとんどの患者さんが、時間経過とともに慣れてきて、最終的には気にならなくなる症状ではありますが、これを完全に避ける方法はありませんので、夜間での視力が必要とされるような特殊な職業の方などは慎重に検討する必要があります。

ICLレンズの特徴│種類や見え方、治療法を解説

合併症のリスク

レーシックの場合は眼表面の手術になりますので、合併症も眼表面にしか起こりませんが、ICLは眼内の手術になりますので、レーシックとは異なった眼内の合併症が起こり得ます。そのため、普段から眼内の手術や治療も行っている施設で手術を受けることが推奨されています。